先日映画「美女と野獣」を観てから、昔のアニメ映画をちょくちょく観返しています。
日本のアニメ映画も本当に名作が多いですよね。
その中でも今回は「海がきこえる」の感想とオススメポイントを書きたいと思います。
「海がきこえる」の試写会に当選
この映画は昔母が試写会に応募し、当選したため劇場で観ました。
当の母は始まって15分位からほとんど寝てましたが、私は作品の中に引き込まれて最後までしっかり鑑賞しました。
(ちなみに母は『ショーシャンクの空に』を観た時も、ほとんど寝ており、後半15分だけ見て「素敵だった。感動したわ(*´з`)」と言っていました(;´д`))
煮え切らないが、なぜか爽やかな青春恋愛作品
当時のスタジオジブリの若手の人達が作った作品ということで、他のラピュタやトトロのようなファンタジー色は一切なく、さわやかな青春ものという内容です。
ストーリーのテンポもよく、登場人物のキャラもたっていて、随分時間がたちましたが今でも印象に残っています。
当時お子様だった私の感想は・・
全体的に爽やかで音楽も素敵だし、面白かった!(・∀・)
という感じで素直に「いい映画だな」と思いました。
ヒロインの武藤 里伽子という女の子の性格が、わがままで高慢でキャラ立ってます。
真面目な友達を巻き込んで東京に行こうとしたり、同級生をだましてお金を借りたり、方言をバカにしたり・・。
ジブリらしからぬキャラ設定が新鮮ですね。
理香子の性格のイメージ
- わがまま
- 高飛車
- 気まぐれ
- 気が強い
なぜ人のいい杜崎や、真面目で優等生の松野が彼女を好きになったのか?
理解できない方もいるかもしれませんね。
私は結局、かわいくてゲスな女がモテる(特に若年層の恋愛では)という現実をリアルに描写していると思いました。
個人的には里伽子の親友の小浜 裕実タイプに隠れファンが多いような気がします。
ハッピーエンドよりも登場人物の心境の変化を楽しむ作品
里伽子と杜崎の亀裂は最後まで埋まらないし、仲のよかった杜崎と松野 が里伽子の件で喧嘩別れになってしまうし・・
と高校時代のエピソード(が大半)までは決してハッピーエンドではなく、甘酸っぱい青春時代のすれ違い、感情のぶつかり合いのようなシーンが多いですね。
結局松野が杜崎を殴ったのは、「おまえが武藤(里伽子)のことを好きだと知ったから」
ということだった、というのがなんとも切ない感じでした。
応援してるフリしてオレに遠慮してたんかいボケーッ!水くさいんじゃボケーっ!ヾ(*`Д´*)ノ
という心境だったのでしょうか。
大学生になった後が本編?
その後、松野くんもすっかり京都の大学に通うシティボーイとして洗練され、松野と里伽子 は東京の大学へ進学するわけですね。
個人的に驚いたのが、里伽子とバチバチ敵対していた同級生女子の、清水 明子と 里伽子が高校卒業後わずか半年で町で偶然再会し、嘘のように仲よく会話を交わしたというエピソードです。
私は卒業後たった半年位で、バチバチしていた同級生と歓喜の再会なんてできないと思いますが、ここもやはりこの作品ならではで、海風のようにサラっとしています。
小説では大学生になった続編もあるようですが、そちらは読んでいません。
映画だけで十分楽しませて頂きました。
ファンタジー色はないですが、全体的に爽やかさMAX、でも切ない部分や、やきもきする部分も沢山あって、飽きずに最後まであっという間に楽しめる作品だと思います。
宮崎監督が激怒したという噂
この作品を観て宮崎監督が激怒されて、アンチテーゼ的に『耳をすませば』の制作に取り掛かったという噂もありますね(;´д`)よくわかりませんが。
煮え切らない内容(告白をしないので)なのがアニメ哲学に反したとの噂ですが、
こういう展開こそリアルですし、それぞれのキャラクターの胸の内を想像できるので私は逆にアリだと思いました。
もしかしたら里伽子の性格が宮崎監督の好みじゃなかったのかも?なんて想像してしまいます。
(ナウシカやシータのような聖母性が全くありませんからね;)
昭和のオジサマ受けはかなり悪いと思います。
『耳をすませば』はもちろん名作ですが、『海が聞こえる』も決して負けていないと思います。
まだ観ていない方は、噂だけで敬遠せず、ぜひ一度ご覧になって損はない作品です。
↓ちなみに音楽もとっても爽やかで、海!というイメージがして好きです。
オススメ~(∩´∀`)∩☆